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横内由可連載第11回 5歳の男児が証明 大人も参考になるコミュニケーション法

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  横内由可と申します。現役時代は体操、クレー射撃と2種目で日本代表として国際大会に出場していました。今回から新たな内容として「アスリート流 子育て編」をスタートさせていただきたいと思います。

 

 私はこのたび、41歳にして初めての子育てのスタートを切ることになりました。楽しみ、不安、責任感など色々な感情が混在していますが、何せ、はじめての経験ですので正直想像がつきません。ということで無駄に不安を抱えないようにして穏やかに出産の日を待っているところです。今後は元アスリートの目線で子育てについてありのままに書かせていただき、皆さまに元気・励まし・勇気などをお届けできれば幸いです。

 

 出産を目前に心境が変化したことは、外出時に赤ちゃんや子供に意識が向くようになったことです。そんな中、年末に久しぶりに会った5歳の甥っ子のエピソードについてご紹介させていただきます。その日食事にいったレストランには、2歳になるシェフのお嬢さんがいました。甥っ子は彼女の気を引きたい一心で彼女に向かって全力で「変顔」をしていました。微笑ましさと、あまりにもしつこい滑稽さに、そこに居た大人たちは笑いが止まりませんでした。

 

 しかし、後日、私は甥っ子の行動の本質にふと気がつきました。もし大人が誰かの気を引きたいと思った時どのようにするだろう?自分を大きく、そしてかっこ良くみせたいという虚栄心や、学歴や経歴の鎧を前面に押し出したりしてはいないだろうか。私たち大人は自分のことを相手に良く見せたいという意識が働くことが、往々にしてあります。自己を中心として相手にアピールをするか?相手を中心として自己アピールをするか?この2つには大きな相違があります。5歳の甥っ子の立ち振る舞いは大人も参考になるコミュニケーション法だったのではないかと考えさせられました。

 

 自分のユーモアを武器に人を喜ばせたり、笑わせたりすることはその相手を中心として自己アピールする形で相手の心に真っすぐに届きます。あれこれと頭を使って考えることは生きて行く上で大切なことではあります。でも、私たち大人は時には肩の力を抜いて子供のような純粋な心で人に接してみると今までと何かが変わるかもしれません。ちなみに甥っ子は彼女の心を見事につかめたようでした。身内ながら甥っ子のその真っすぐな成長に感動と喜びを感じると共に、コミュニケーションについて勉強させられる出来事でした。

横内由可(よこうち・ゆか) 1977年3月21日、東京都生まれの41歳。 9歳で器械体操を始める。13歳の時に朝日生命体操クラブへ。すぐに全日本選手権大会で個人総合7位入賞を果たし、高2年時にインターハイで個人総合2位に。同年にドルトムント世界選手権に出場し、段違い平行棒の降り技で新技D難度の「ARAI」が誕生。技に自分の名前を持つのは日本女子体操史上3人目の快挙だった。18歳で異種目のクレー射撃へ転向。日本代表で活躍し、02年の釜山アジア大会では団体で銅メダルを獲得。現在は異色の経験を活かし、トップアスリートの人生を応援する「トップアスリート・コンシェルジュ」、パーソナルトレーナーやスポーツコメンテーターなど幅広く活動している。