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DeNAの161キロ右腕・国吉はチーム内でも有名な「トレーニングマニア」

 プロスポーツトレーナーの高橋塁です。DeNA・国吉佑樹投手が6日の巨人戦で自己最速の161キロをマークしました。大谷翔平投手(現エンゼルス)が16年にマークした165キロに次ぎ、日本人2位タイの記録を計測したことに驚かれた方も多いと思います。

 

 09年育成ドラフト1位でDeNAに入団した国吉投手には特別な思いを抱いています。私も同じくトレーナーとして10年から入団し、2年間は横須賀の寮に住み込んで残留練習の担当をしていました。高卒で体力強化に励む彼と時間を過ごすことが多かったので、当時の思い出は懐かしですね国吉投手は熊本・秀岳館で2番手投手でした。当時の直球は最速で140キロそこそこだったと本人から聞いています。身長は高いですが、今と比べると入団当初はかなりな細身でした。1年目は右肩の状態が上がらず2軍の試合にも出場できない日々が続き、ファームでの公式戦登板も5試合にとどまりました。試合に出られない時期には、技術練習と並行して本格的なウェイトトレーニング、ランニングメニュー計画的に行っていきました。

 

 ウェイトトレーニングや野球に必要な様々なトレーニングを開始した当初は、彼自身も心が折れそうになった時期もあったと思います。ただ努力し続ける姿は目を見張るものがありました。トレーニングや栄養学に興味を持って勉強し始め、チーム内でも「トレーニングマニア」といわれぐらいのトレーニング好きになり、2年目には直球が150キロを超えて支配下選手に。1軍で先発デビューし、初勝利を挙げました。3年目は開幕ローテーション投手に入り、セリーグの育成選手として史上初の完封勝利をマークしました、私も3年目は1軍のコンディショニングを担当していましたので、彼の成長を間近に見ることができたのは幸せでした。その後は紆余曲折を経て主にリリーフが仕事場に。絶え間ないコンディショニング作りを継続し、プロ10年目の今年に160キロ越えを超えました。

 

 プロ野球選手は才能だけでなく、たゆまない努力があってこそ結果が出るのだとつくづく思い知らされました。アマチュア選手にも常に私が伝えていることは、技術の高さがあるからプロ選手になれるわけではなく、国吉投手のように真摯に練習に取り組む姿勢があってこそプロ野球選手になる夢を叶え、活躍できることを伝えています。これからも育成選手の鏡として活躍し続けてほしいですね。

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高橋塁(たかはし・るい) 香川県出身。理学療法士、NSCA認定CSCS、JATI認定トレーニング指導者。理学療法士免許を取得後、07年から香川オリーブガイナーズでトレーナー、10年から横浜DeNAベイスターズでトレーナーを務める。16年よりプロスポーツトレーナーとして独立。徳島大学医学部博士課程に在籍し、スポーツ障害の研究を続けているほか、中高校生のアスリートを中心にトレーナー業を行っている。