高橋塁連載第3回 プロ野球選手が重視 風呂につかることで得られる3つの大きなメリット

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   プロスポーツトレーナーの高橋塁です。今回は「風呂につかる」ことで得られる大きなメリットについてお話しさせて頂きたいと思います。

 

 疲れはてた日に時間がないと、汗を流すだけのシャワーになっている方も多いと思います。体のメンテナンスのためには風呂につかることは不可欠です。DeNAベイスターズでプロ野球のトレーナーとして携わっていましたが、活躍する一流選手は意識的に行っています。試合が終わると、風呂につかってからストレッチやマッサージなどで体のケアをしています。入浴はセルフコンディショニングの基本なので、高校生をはじめアマチュア選手を指導する際には私から必ず伝える必須項目です。

 

 風呂につかることは次の日に疲れを残さず、高いパフォーマンスを発揮するために重要なことです。体のメンテナンスという角度から分析することで、得られる3つのメリットがあります。

 

・全身のリラクゼーション効果がある

疲れた一日の終わり、風呂に浸かるとき、「ふぁ~~~」とため息交じりの声を出してしまうことはありませんか?風呂の湯に、その日の疲れが溶け出していくような感じがしますよね。これは「筋肉が緩む」ことで無意識に感じることなのです。体中の筋肉は体を支えるために常に緊張しています。湯の中に浸かるということで重力(体重)から解放され、全身の筋肉が緩むことで体が勝手にリラックスしてくれます。

 

・副交感神経が優位になり、入眠しやすくなる

仕事が立て込んで疲れた体に鞭を打って頑張っている状態は、交感神経が優位になっています。いわゆる、「ストレスが溜まっている状態」です。ストレスを感じている時は筋肉が余計に緊張しています。「寝付きにくい」「夜中に目が覚めてしまう」という方は特に注意してください。それは交感神経が活性化してしまっていて、眠れる状態ではないからです。風呂に浸かることでリラックスします。リラックスした状態であれば、体の中で「副交感神経」が優位に働くようになります。熱湯風呂のように熱すぎるお湯に浸かると反対に交感神経を刺激してしまいます。気温38~41度ぐらいの湯船に入ることで、副交感神経が優位になり体を修復・成長させるホルモンなどを出して疲れを取ります。副交感神経が優位でないと深い眠りに導かれません。風呂に浸かった日と、シャワーだけで済ました日の眠りの深さが全然違うのは、副交感神経が優位に働いているかの違いが大きいと思います

 

・体全体の循環が良くなる

体が温まることで、筋肉が緩まります。全身の血管も同じで緩まります。指先や足先には無数の細い毛細血管が通っています。ちなみに、個人差はありますが人間の毛細血管を含めた血管の長さは約10万メートル(地球2周半)ほどの長さになります。冷え性や体温が低い方は体の循環が悪くなります。体の循環が良くなることで、体の隅々にたまっている疲れの原因物質を代謝できるようになります。つまり体が温まっている時間は疲労回復のゴールデンタイムなのです。

 

入浴後にストレッチを5分間でも行うことで、次の日に疲れを残さないメンテナンスになります。日々のパフォーマンスは体のメンテナンスで決まります。もちろん、メンテナンスが必要なのはプロスポーツ選手だけではありません。部活動に取り組んでいる子どもたちもそうですし、お客様のために日々頑張るビジネスマン、経営者も同じです。常に最大限のパフォーマンスを発揮しながら、健康を保つために毎日できることがあります。まずは、一日の疲れを取るためにお風呂につかる」こと。そのあとに5分でもいいのでストレッチや体操を取り入れてみてください。次の日のパフォーマンスは、確実に変わります。

[前回の連載] 高橋塁連載第2回 元プロ野球選手の漁師が開く野球教室が大人気 - IMPRESSION

高橋塁(たかはし・るい) 香川県出身。理学療法士、NSCA認定CSCS、JATI認定トレーニング指導者。理学療法士免許を取得後、07年から香川オリーブガイナーズでトレーナー、10年から横浜DeNAベイスターズでトレーナーを務める。16年よりプロスポーツトレーナーとして独立。徳島大学医学部博士課程に在籍し、スポーツ障害の研究を続けているほか、中高校生のアスリートを中心にトレーナー業を行っている。