敵の敵は味方? 金正恩政権に対抗する北朝鮮の「臨時政府」に日本は接触するべきか

 朝鮮半島の情勢が混沌としてきた。ベトナムで行われた米朝首脳会談は制裁解除を巡り合意に至らず。すると、一夜明けた1日に衝撃的な動きがあった。金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄で、マレーシアで暗殺された金正男氏の息子・金ハンソル氏を救援したとする団体「自由朝鮮」が臨時政府の発足を公式サイトで発表。臨時政府は北朝鮮人民を代表する単一で正当な組織だと主張した上、各国の脱北者らに決起を促した。また、チマ・チョゴリを着て宣言文を読み上げる女性の動画もサイト内に掲載。北朝鮮の現体制が政府主導の殺人や拷問、強制労働となどの罪を重ねたと告発し、北朝鮮国民に対しても独裁政権に抵抗するように呼び掛けた。

 

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 同団体は「千里馬民防衛」と名乗り、2月25日にサイトで「今週中に重大発表がある」と予告していた。3月1日に「自由朝鮮」と改称し、公式サイトで朝鮮語、英語の声明文を掲載。金正恩独裁体制の打倒を訴え、臨時政府の樹立を宣言した。

 

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国際的な注目を集める中、日本国内でも反響は大きかった。「今後、北との交渉にあたる際の貴重な証言者でありカードとなるはず。まかり間違うと現王朝を転覆させかねない。日本政府は早急に接触をはかるべきでは」、「日本も裏から支援するようなしたたかさを見せてほしいですね。カードは多いほどいい」とSNSでは歓迎する声が多い。一方で同団体は公開されている情報が少ない。メンバーについて西側諸国が主導した団体、韓国の民間団体、脱北を誘導する北朝鮮の団体と様々な説が飛び交っている。「短絡的にこの組織が善と捉えるのは危険な気がする。現政権に問題があるのは明らかだとしても敵の敵が味方とは限らない」、「こっちの成功の方が拉致問題解決の近道のような気がするが、水面下で各国が支援したりするとシリアの二の舞になる可能性が高い。日本もしっかり情報収集して対応に遅れがでないようしてくれ」と慎重な対応を求める意見もある。

 「自由朝鮮」は危険を覚悟して臨時政府の樹立を発表した。北朝鮮の金正恩政権はどう対応するか。日本政府だけでなく、米国・トランプ大統領、韓国・文在寅大統領の動向も注目される。

 

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