【スポンサーリンク】

中村紀洋連載第6回 衝撃を受けた120キロ台の直球で三振の山を築いた左腕とは

f:id:imp0201:20181205104244j:plain

 

    中村紀洋です。現役時代、多くの選手と対戦させて頂きました。野球は奥深い世界で、球速と打席での体感速度が必ず一致するわけではありません。僕が速く感じたストレートで印象に残っているのが阪急、オリックス、阪神でご活躍された星野伸之さんです。

 

 星野さんのストレートは120キロ台。球速は決して速いわけではありません。ただ速く見せる術が超一流でした。曲がりが大きい80~90キロ台のスローカーブと球速差は40キロ以上。この緩急で直球が150キロ以上の体感速度に感じました。それだけではありません。星野さんはストレート、フォークを投げるフォームがまったく変わりません。球を前で離すため、ストレートは打者の手元でホップするような軌道で非常に難敵でした。近鉄時代に何度も対戦しましたがストレートにタイミングを合わせると、フォークで崩されてカーブに泳いでしまいます。打席ではカーブ一本に狙いを絞っていました。

 

 星野さんは高度な投球術で2ケタ勝利を11年連続でマーク。NPB歴代21位の2041奪三振は凄い記録です。今の現役選手も参考になる投球技術をたくさん持っている偉大な投手だと思います。



 

中村 紀洋(なかむら・のりひろ) 1973年7月24日、大阪府生まれの45歳。渋谷高で2年夏の90年に「4番・投手」で激戦区の大阪府予選を勝ち抜き、同校初の甲子園出場に導く。高校通算35本塁打。91年にドラフト4位で近鉄バファローズに入団し、「いてまえ打線」の4番として活躍した。00年に39本塁打、110打点で本塁打王、打点王を獲得。01年も132打点で2年連続打点王に輝き、チームを12年ぶりのリーグ優勝に導く。04年に日本代表でアテネ五輪に出場して銅メダルを獲得。メジャーリーグ挑戦を経て06年に日本球界復帰し、07年に中日で日本シリーズMVPを受賞した。13年にDeNAで通算2000安打を達成。15年に一般社団法人「N’s method」を設立し、独自のMethodで子ども達への野球指導、他種目アスリートを中心にトレーニング指導を行なっている。17年には静岡・浜松開誠館高校で硬式野球部の非常勤コーチに就任。高校生の指導に力を注ぐ。