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中村紀洋 技術だけではない 高校野球で勝ち抜くために必要な要素とは

 中村紀洋です。今月下旬から始まった春の選抜高校野球は相次ぐ熱戦で盛り上がっています。技術が高い選手をそろえただけでは試合に勝ち抜くのは難しいです。今回は「高校野球で勝ち抜くために必要な要素」についてお話しさせて頂きます。

 

 アマチュア野球を指導させて頂くにあたって、私も日々勉強です。選抜高校野球を見ていて感じたのが、甲子園に出場できる高校は「勝つために自分が何とかする」という工夫がみられる選手が多いことです。ただ教えられたことを忠実にやっているだけでは、不測の事態が起きるグラウンドでは対応できません。勝ち方を知っているチームは相手に流れが行きかけた時に内野手が投手に声を掛ける間を取ったり、気持ちを前面に出したプレーで再び流れをたぐり寄せたりすることができる選手が多くいます。

 

 私が非常勤コーチを務める静岡・浜松開誠館は選手の技術レベルが非常に上がっています。真面目に取り組む選手が多く、少しでも野球がうまくないたいと思って野球に取り組んでいる姿勢が見えます。もちろん課題はあります。26日に行われた春季西部地区大会2回戦では、磐田南に2-6で敗れました。幸先よく2点を先制しましたが逆転負け。試合を見て感じたのは、技術より気持ちの部分です。選手たちは勝ちたいという気持ちで当然やっているのですが、覇気を見せて試合の流れを変えようという雰囲気を作れませんでした。もっとガツガツしてもいいですし、例えばある打席はファウルでしつこく粘ることに集中しても投手のリズムを崩すことができます。

 

 試合後は「試合で緊張することもあるし力むこともある。余裕がない時もある。でもそれを打破しないと上には行けない」と選手たちに話をしました。まだ夏の大会まで2か月半あります。技術だけでなく心を鍛え上げることができるかは選手の意識にかかっていると思います。潜在能力を持った伸びしろがある選手たちが多いので、私も何とか良い結果に導けるようにサポートしていきたいと思います。 

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中村 紀洋(なかむら・のりひろ) 1973年7月24日、大阪府生まれの45歳。渋谷高で2年夏の90年に「4番・投手」で激戦区の大阪府予選を勝ち抜き、同校初の甲子園出場に導く。高校通算35本塁打。91年にドラフト4位で近鉄バファローズに入団し、「いてまえ打線」の4番として活躍した。00年に39本塁打、110打点で本塁打王、打点王を獲得。01年も132打点で2年連続打点王に輝き、チームを12年ぶりのリーグ優勝に導く。04年に日本代表でアテネ五輪に出場して銅メダルを獲得。メジャーリーグ挑戦を経て06年に日本球界復帰し、07年に中日で日本シリーズMVPを受賞した。13年にDeNAで通算2000安打を達成。15年に一般社団法人「N’s method」を設立し、独自のMethodで子ども達への野球指導、他種目アスリートを中心にトレーニング指導を行なっている。17年には静岡・浜松開誠館高校で硬式野球部の非常勤コーチに就任。高校生の指導に力を注ぐ。