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木村昇吾 野球教室で教えた子供が涙を流した理由とは

 木村昇吾です。今回は13日に広島市内で行った野球教室についてお話しさせて頂きます。指導したのは硬式野球チーム「広島西リトル」の小学生たちでした。全国大会にも出場する強豪チームなので個々の能力は非常に高いです。ただ一点気になったのは、打撃で振り切らずに当てにいく選手が何人もいたことです。

 

 結果を出すために、ミート重視を心がけているのかもしれません。ただ、僕の個人的な考えとして、練習から当てにいくと打撃が小さくなります。将来を見据えて強く振ってほしいという思いがありました。1人の子供に指導した時でした。「もっと思いっきり振ってごらん」と伝えたら、「思いっきり振っても遠くに飛ばない」と返ってきました。その気持ちはわかります。でも最初は飛ばなくても強く振り続けたら飛距離は伸びます。自分の可能性に蓋をしているのがもったいなく感じ、「あきらめてへんか?バッティング楽しいやろ?」と再び聞いたら、「楽しくない…」と言った後に目から涙がこぼれ落ちていました。

 

 この子供と話していて、こちらも目頭が熱くなりました。それだけ熱い気持ちで野球に向き合っていることが分かったからです。だからこそ、少しでも打球を遠く飛ばす魅力を伝えたい。僕が打撃練習でお手本を見せる場面があったのですが、思いっきり振ってわざと尻もちをつきました。その場の空気が和んで「これぐらい振っていいんだよ」と伝えると、子供たちの顔色が変わり、その後の打撃練習で遠くに飛ばすと喜んでいました。

 

 もちろん勝つことは大事です。ただ育成段階の小学生はスケールの大きいプレーをしてほしいと感じます。空振りをしてもいいし、失敗を恐れないで伸び伸びプレーして欲しい。なぜスポーツは面白いのか?なぜ野球は面白いのか?速い球を投げたり、遠くへ飛ばすことができるからが大きな要素です。「思いっきり振っても遠くへ飛ばない」と話していた子も打撃練習で思いっきり振ると打球がきっちり飛んで、目を輝かせていました。

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 高度な技術はその後で身に着けることができます。ただ小・中学生の年代から当てにいく打撃が無意識に染みつくと強く振れなくなってきます。身長が小さく非力な子は最初は飛ばないかもしれませんが、力強いスイングを身につければ長距離砲に変身できる可能性を秘めています。オリックスの吉田正尚選手が良い例です。上背があるわけではありませんが、強く振り切るスイングで飛距離は球界屈指です。

 

 今回の野球教室は僕自身も子供に教えることで勉強になりました。現在はクリケット選手としてプレーしていますが、野球は僕の原点です。子供たちは自分が好きな競技で楽しくプレーする気持ちを忘れてほしくないですね。