49歳でトップを走り続ける天才騎手・武豊の意外な素顔とは

 木村昇吾です。メルボルンを拠点に豪州でクリケットの武者修行に励む日々を送っています。実はメルボルンは競馬でも由緒ある場所です。「メルボルンカップ」は1861年に創設された歴史あるレースで2014年までオセアニアで最高金額の賞でした。実は僕は競馬が大好きです。騎手の方や調教師の方ともプライベートで交流させて頂き機会があり、その生き様やプロフェッショナルな仕事ぶりに刺激を受けることが多いです。

 

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 特に、今年24勝を挙げてリーディングトップに立っている武豊騎手は凄いの一言に尽きます。現在2位のC.ルメール騎手と3勝差をつける独走で、08年以来11年ぶりのリーディングへの可能性が高まっています。武さんは現在49歳です。前人未到の記録を次々と塗り替える天才騎手ですが、お会いした際は偉ぶることもなく自然体の姿勢は変わりません。物腰は柔らかいのですが、独特のオーラを放っている。表現が難しいのですが、周囲を魅了するオーラは武さんにしか出せないと思います。プロ野球も同じですが、競馬の世界でも勝ち続けることは至難の業です。武さんは僕の想像を超える努力をし続けて、さらにどん欲に上を追い求めています。競馬界で伝説の騎手として永遠に語り継がれると思いますが、人間的にも尊敬できる素晴らしい方です。

 

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 その武さんが優勝した今月17日のG1・フェブラリーステークスでは藤田菜七子騎手がJRA女性騎手初のGI騎乗を果たし、5着に入りました。長い直線で最後方から懸命に追い込んだが届かず、藤田騎手は「末脚を生かす競馬をしたかった。前半に少し力んでしまった」と悔やんでいたそうですが、歴史に新たな1ページを刻んだ快挙だと思います。まだ21歳の若さですが、G1に出場したことに満足せず、勝てなかったことを本気で悔しがる姿は僕も見習わなければいけないと感じました。

 

 武さんや藤田騎手の活躍ぶりは、競技の枠を超えて大きな刺激になります。僕もプロ野球からクリケットに転身した史上初の選手として未知の世界に挑んでいます。野球とクリケットは似て非なるスポーツです。うまくいかないことも多々あり、異国の地で試行錯誤を繰り返していますが、すべての経験が自分にしかできないことだとポジティブに捉えています。時間には限りがあります。悔いの残らないように1日1日を大切に過ごして、世界の舞台で結果を出せるように頑張ります。

 

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木村 昇吾(きむら・しょうご) 1980年4月16日、大阪府生まれの38歳。尽誠学園で3年夏に甲子園出場。愛知学院大に進学し、遊撃手でベストナインを5度獲得するなどリーグ通算打率・318、5本塁打。02年ドラフト11位で横浜に入団。07年オフに広島にトレードされ、11年は遊撃のレギュラーをつかみ、自己最多の106試合出場で37犠打をマーク。15年オフにFA権を行使したが移籍先が難航し、西武にテスト生で入団。昨年限りで戦力外通告を受け、クリケットに転身。インドのプロリーグでの活躍を目指す。あずさ夫人と子供は1男2女。 木村昇吾公式サイト(http://shogokimura.net/)