木村昇吾連載第42回 生徒の行動に心を揺さぶられた高校の講演とは

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生徒にマイクを向けて質問を聞く木村


 木村昇吾です。豪州のメルボルンを拠点にするプレミアリーグのチーム「セントキルダ」でプレーしています。実は17日に日本に一時帰国し、18日に広島桜が丘高校で講演を行わせて頂きました。

 

  広島は特別な場所です。横浜(現DeNA)からトレード移籍して所属した球団の中で最長の8年間もカープでプレーさせてもらいました。プロ野球選手として育ててもらった場所での人生初公演。生徒さんが730人以上見ている中で緊張しないわけがありません(笑)。ただ僕はプロ野球で輝かしい実績を残したわけでもなく、プロ野球選手で初のクリケット選手に転身したといっても胸を張って人生を語れる人間ではありません。90分間の講演時間のほぼ大半の時間を壇上から降りて話しました。生徒さんと同じ目線で対話を重視したかったからです。

 

 もちろん、僕のことを知らない生徒さんもたくさんいました。でも全然問題ありません。話を聞いて少しでも参考にしてもらえれば十分です。うれしかったのはたくさんの生徒さんが勇気を振り絞って質問してくれたことです。「好きな音楽は何ですか?」、「失敗したことはありますか?」、「どうやったら野球がうまくなりますか?」。あの大人数の中で質問するのは大げさでなく、相当の覚悟があったと思います。今回の講演のテーマは「Challenge&Change」でしたが、夢を持とうと思ってもなかなか持てないと思います。質問したり僕の話に熱心に耳を傾けた姿勢が、変化や挑戦に向けて踏み出した第一歩だと強く感じました。

 

 講演を終えて生徒全員に手渡しで1人ずつ直筆サインを書いた色紙を渡したのですが、たくさんの生徒さんに「頑張ってください」と声を掛けてもらい、僕が皆さんから勇気をもらいました。また、その日の夜に1人の女子生徒さんが「今の自分にとって必要なことをたくさん教えて頂けとても為になる授業でした‼ラジオDJに絶対なっていつか取材をしたいです」と広島FMの中高生応援番組「9ジラジ」に投稿してくれたそうです。この話を聞いた時は涙が出るほどうれしかったです。

 

 今回の講演に尽力いただいた吉川幸秀校長、石田竜介教頭、広報企画委員長の沖村将彦先生をはじめ、ご協力頂いた先生方や学校関係者の方々に深く感謝しています。ご縁を頂いて広島桜が丘高校が大好きになりましたし、僕自身もパワーをもらいました。年が明けたら再び渡豪します。また再会した時に良い報告ができるように頑張ります。

 

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講演を終えて生徒に直筆サインの色紙を配る木村

 

木村 昇吾(きむら・しょうご) 1980年4月16日、大阪府生まれの38歳。尽誠学園で3年夏に甲子園出場。愛知学院大に進学し、遊撃手でベストナインを5度獲得するなどリーグ通算打率・318、5本塁打。02年ドラフト11位で横浜に入団。07年オフに広島にトレードされ、11年は遊撃のレギュラーをつかみ、自己最多の106試合出場で37犠打をマーク。15年オフにFA権を行使したが移籍先が難航し、西武にテスト生で入団。昨年限りで戦力外通告を受け、クリケットに転身。インドのプロリーグでの活躍を目指す。あずさ夫人と子供は1男2女。 木村昇吾公式サイト(http://shogokimura.net/)