木村昇吾連載第43回 海外でプレーして体感した本田圭佑、黒田博樹の凄さとは

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 木村昇吾です。1年間はあっという間ですね。僕にとって今年の1年間は特別な年になりました。横浜(現DeNA)、広島、西武とプロ野球の世界で15年間プレーしてきましたが、今年はクリケットプレーヤーとして活動。史上初の転身に驚かれた方も多かったと思いますが、僕にとっても未知への挑戦でした。インドのプロリーグでプレーを目指していますが、日本ではまだまだ認知度が低いアマチュアスポーツです。この競技の素晴らしさを1人でも多くの人に広めたいという思いを張り巡らすと共に、どうすればクリケットがもっとうまくなれるか、どうすれば海外のチームに注目してもらえるようになるかと常に自問自答しながら走り続けていた気がします。

 

 日本代表でプレーさせて頂いたことも特別な経験になりました。野球をやっている時は日の丸と縁がありませんでしたが、日本を背負って海外でプレーしたことで新たな気持ちが芽生えました。グラウンドでユニホームを着てただ良いプレーをすればいいということではありません。周囲は「日本代表」という視線で見ます。グラウンド外でも行動や振る舞いに自覚が求められるのだと改めて感じました。日の丸には特別な重みがあります。日本代表で活動できることは喜びですし、少しでも貢献できるように今年も頑張りたいと思います。

 

 また、クリケットを1年間やったことで、今までは野球という大きい世界に守られていたことを実感しました。たくさんのお客さんが見守る中、素晴らしいグラウンドでプレーできる。ウエートトレーニング場、室内練習場と施設も整っています。国民的スポーツで注目度はアマチュアスポーツの比ではありません。野球の歴史を築いた先人の方々の努力の結晶であり、僕は野球を離れたことで素晴らしいスポーツだと再認識しました。

 

 年明けには再び渡豪します。外国では言葉が通じないため、日本人であることを強く意識させられます。僕はまだアマチュアの身分なので名前を挙げさせて頂くのもおこがましいですが、同じメルボルンを拠点にプレーするサッカーの本田圭佑選手、野球でも大先輩の黒田博樹さん、現役で田中将大投手、前田健太投手が異国の地で活躍し続けています。尊敬の念を抱くとともに、同じ日本人として結果を残し続けている存在が励みになります。豪州でプレーした先に何が待ち受けているかわかりません。ただ明るい未来を信じてクリケットに全身全霊をかけて打ち込みたいと思います。

木村 昇吾(きむら・しょうご) 1980年4月16日、大阪府生まれの38歳。尽誠学園で3年夏に甲子園出場。愛知学院大に進学し、遊撃手でベストナインを5度獲得するなどリーグ通算打率・318、5本塁打。02年ドラフト11位で横浜に入団。07年オフに広島にトレードされ、11年は遊撃のレギュラーをつかみ、自己最多の106試合出場で37犠打をマーク。15年オフにFA権を行使したが移籍先が難航し、西武にテスト生で入団。昨年限りで戦力外通告を受け、クリケットに転身。インドのプロリーグでの活躍を目指す。あずさ夫人と子供は1男2女。 木村昇吾公式サイト(http://shogokimura.net/)