J.T.連載第47回 春季キャンプでファンが注目して欲しい選手とは

 「J.T. STRENGTH & CONDITIONING」の代表取締役社長として活動しているJ.T.(高橋純一)と申します。今回は春季キャンプに注目して欲しい選手についてお話しさせて頂きます。

 

 2月1日からキャンプが始まりました。プロ野球の世界で、「1年の計はキャンプにあり」という言葉がよく使われます。私はロッテ、ヤクルト、DeNAでコンディショニングトレーナーとして選手をサポートする立場でしたが、キャンプインの1日は独特の緊張感に包まれます。前年のシーズン、秋季キャンプで直面した課題とどう向き合い、12、1月の自主トレーニングでどれだけ自分を追い込めたか。前年のシーズンが不本意な成績や不完全燃焼に終わった選手は目の色を変えて雪辱に燃えています。準備はうそをつきません。きっちりトレーニングした選手はキャンプインから体のキレが違います。

 

 ベテランや実績を残している選手は開幕に合わせ、自分のペースで心身の準備を整えますが、1軍当落線上の選手たちは違います。練習や実戦で首脳陣にアピールしなければいけないですし、毎日が生き残りに必死です。ただ、体の状態が良いからと言って自分を追い込みすぎると、故障の危険性があります。1軍に残りたくてアピールしたい選手たちは故障を隠すケースが少なくありません。投手なら肩、肘の異変を感じながら投げ込みを続けると、選手生命に関わる長期離脱にもつながります。チームにとっても大きな痛手になりますし、故障をした場合は完全に治すことが最優先になります。

トレーナー陣は治療やマッサージだけでなく、選手のちょっとした仕草なども毎日観察するように心がけていました。

 

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 今年は中日・根尾昂選手、日本ハム・吉田輝星投手、ロッテ・藤原恭大選手ら高校野球で活躍した新人の一挙手一投足が注目されています。私も球界の将来を背負う選手たちの活躍が楽しみですが、個人的には1軍の当落線上にいる選手に注目してみるのも面白いと思います。この春季キャンプで評価を上げてシーズンに入り、大ブレークする可能性もあります。今は無名かもしれませんが、大きな潜在能力を秘めた選手は各球団に数多くいます。ソフトバンク・千賀滉大投手や甲斐拓也選手のように育成枠で入団して球界を代表する選手になったケースもありますし、プロ野球の世界に飛び込んだ選手たちは指名順位に関わらず、磨けば光るダイヤの原石だと思います。首脳陣の期待も大きいと思いますし、一人でも多くの選手が熾烈な競争を潜り抜けてチャンスをつかみ取ってほしいですね。

[前回の連載] J.T.連載第46回 52歳を迎えるカズの「現役続行」がなぜ批判されるのか - IMPRESSION

高橋純一(たかはし・じゅんいち)  1976年8月18日、神奈川県横浜市生まれの42歳。MLBサンディエゴパドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。17年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。 J.T. STRENGTH & CONDITIONING コーポレートサイト(http://www.jt-sc.com)