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J.T.連載第44回 菊池雄星が「英語力」で示したメジャー挑戦への思い

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 「J.T. STRENGTH & CONDITIONING」の代表取締役社長として活動しているJ.T.(高橋純一)と申します。今回は西武からマリナーズへの移籍が決まった菊池雄星投手についてお話させて頂きます。

 

 菊池投手が高校№1投手として注目されたのは花巻東の時でした。私は当時シカゴ・カブスの国際スカウトで、他のメジャーリーグの球団スカウトと同様に無限の可能性を秘めた左腕として注目していました。菊池投手は高校卒業後にメジャーに行かず、NPBで力を蓄えてから挑戦するという道を選びました。個人的にはこの選択は遠回りでなく、むしろ「近道」であったと思います。西武で投手としてのイロハを学び、17年は16勝6敗、防御率1・97と圧巻の成績で最多勝、最優秀防御率を獲得。昨年も不動のエースとして10年ぶりのリーグ優勝に貢献しました。

 

 高校を卒業してから直接米国に行ったらどうなっていたでしょうか。MLBの海外におけるスカウティングは青田買いでたくさんの若い選手とマイナー契約をするケースが今でも存在します。その中で残るのはごくわずかの選手です。日本のプロ野球との「大事に育ててもらう」育成とは大きく異なり、強いものだけがふるいに落とされずメジャーリーガーとして君臨します。もちろん、英語でコミュニケーションを取れないと厳しい部分もあります。日本の野球のレベルは十分に高いですし、ここで力をつけてから挑戦しても決して遅くないと思います。

 

 記者会見では英語で報道陣と質疑応答していた姿が印象的でした。この姿を見て思い出したのがサンディエゴ・パドレスで通訳兼コンディショニング補佐をしていた時に通訳を担当した大塚晶文さん(現中日派遣コーチ)です。大塚さんも日本でプレーしている時から家族ぐるみで英語を勉強して、パドレスではチームメートに英語で積極的にコミュニケーションを取り、チームに溶け込んでいました。メジャーという異国の地で成功するためにはグラウンド外の新しい環境でいかに適応できるかがカギを握ります。

 

 菊池投手も米国でプレーしたいという夢に向けて英語をしっかり勉強してきました。その姿勢はチームメートもうれしいと感じるでしょうし、大塚さんと同様に「準備」を怠らない姿勢は真のプロフェッショナルだと思います。同僚になるイチロー選手とグラウンドで共闘する姿も楽しみです。高校時代から夢見ていた舞台で先発の柱として活躍してほしいですね。

高橋純一(たかはし・じゅんいち)  1976年8月18日、神奈川県横浜市生まれの42歳。MLBサンディエゴパドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。17年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。 J.T. STRENGTH & CONDITIONING コーポレートサイト(http://www.jt-sc.com)