J.T.連載第27回 宮川紗江のパワハラ騒動でうやむやにしてはいけない「問題」とは

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  「J.T. STRENGTH & CONDITIONING」の代表取締役社長として活動しているJ.T.(高橋純一)と申します。今回は女子体操の宮川紗江選手についてお話させて頂きます。

 

 女子体操のパワハラ騒動が連日ニュースで報じられています。宮川選手が日本体操協会の塚原千恵子女子強化本部長、塚原光男副会長から高圧的な態度でパワハラを受けたと告発したことで塚原夫妻の「パワハラ支配」、「引き抜き工作」がクローズアップされて第三者委員会が真相究明に乗り出す事態になっています。

 

 一連の問題の発端は、速見佑斗コーチが宮川選手に対する暴力行為で処分されたことでした。暴力行為があったことは双方が認めた上で、宮川選手は弁護士を通して「パワハラされたと感じていませんし、今回のことも訴えたりしていません」と直筆文書を発表。速水コーチから再び指導を受けたい意思を明らかにしました。

   

 この問題は塚原夫妻の騒動と切り離して考えるべきだと思います。詳細な状況がわからないので限られた情報の中での個人的意見になりますが、宮川選手は速水コーチと離れるべきだと思います。どんな理由であれ、暴力行為は許されません。宮川選手の一存だけでは決められない大きな問題だと思います。もし、速水コーチが宮川選手を再び指導することを容認したら、暴力行為が軽視される前例を作ることになります。他の選手への影響もあります。二人三脚で長年やってきただけに、宮川選手と速水コーチの間には特別な絆があるかもしれません。ただ暴力行為はその関係をすべて切り離さなければいけない重い行為だと認識しなければいけないと思います。

 

 宮川選手は東京五輪に向けて将来が嘱望されています。再スタートを切り、体操人生で成功することを心より祈っています。

[前回の連載] J.T.連載第26回 日系人、黒人、白人…様々な人種が海外でプロを目指すブラジル野球 - IMPRESSION

高橋純一(たかはし・じゅんいち)  1976年8月18日、神奈川県横浜市生まれの42歳。MLBサンディエゴパドレスで通訳兼コンディショニング補佐を務めた後、千葉ロッテマリーンズ、ヤクルトスワローズ、DeNAベイスターズファーム等でチーフトレーナーとして活動。17年より独立。幅広いストレングス&コンディショニング領域をアレンジ、シンプル化させ、「俺、最高。」「やってみるをかなえる。」をキーワードに老若男女問わず、自分の肉体の可能性を高め、向上していくサポートを行う。コーポレートコンディショニングという企業のトレーニング意識を変えるコーチングも担う。 J.T. STRENGTH & CONDITIONING コーポレートサイト(http://www.jt-sc.com)