林昌範連載第1回 「ボウリングの球のような重い球」と衝撃を受けた投手とは  

 みなさん、こんにちは。昨年限りでプロ野球の世界を現役引退した林昌範です。今回連載企画の依頼を受け、読者の皆さんが野球に興味を持ってくれたらありがたいなと思い引き受けさせて頂きました。

  僕は16年間の現役生活で巨人、日本ハム、DeNAでプレーしました。この3球団には今でも思い入れが強いです。同じ投手として驚くような球を投げる選手にも巡り合いました。最後にプレーしたDeNAで衝撃を受けたのが山口俊です。俊と出会ったのはDeNAに入団1年目の12年でした。春季キャンプ初日の午後から投手全員で5000メートル走があったのですが、とんでもないぐらい遅かった。僕も遅いのですが、俊はウソだろというレベルで遅かったです(笑)。

 ただ投げたらガラリと印象が変わった。2日目のブルペンで(捕手を立たせて投げる)立ち投げを見た時に凄い球投げるなって。バズーカ砲ですね。ボウリングの球を投げているみたいで重い球がドンと来る。上原浩治さんやダルビッシュとも違う。3球団目で初めて見る球質でした。力を入れて投げているように見えないのに球が重たい。当時抑えをやっていたのですが、こいつが抑えをやって打たれることがあるのかなと思うほど凄かった。

 

f:id:imp0201:20181130170552j:plain

 

 走るのは遅いですが、いつまでも投げ続けられるしスタミナはある。普通にやれば2ケタ勝利はクリアすると思います。唯一の不安は右肩を(2年前に)故障したこと。僕も肘は何とかなったけど、肩を故障すると無意識に振れなくなるんです。そこだけだと思います。俊は大丈夫だと思いますけどね。能力の高さはみんなが認めている。モノが違いますから。巨人での期待も大きいと思いますし、もう一度輝いてほしいですね。

 

林 昌範(はやし・まさのり) 1983年9月19日、千葉県船橋市生まれの35歳。市立船橋高から01年ドラフト7巡目で巨人入団。06年には自身最多の62試合に登板するなど主に救援で活躍。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍した。11年に退団し、12年からDeNAに加入。昨オフに戦力外通告を受けて現役引退した。通算成績は421試合で22勝26敗22セーブ99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。