林昌範連載第24回 下克上へ 巨人のキーマンは高橋監督を師と仰ぐいぶし銀

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 林昌範です。セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)・ファーストステージは3位・巨人が2位・ヤクルトに2連勝でファイナルステージ進出を決めました。

 

 巨人は高橋由伸監督が辞任を発表してからCSの2連戦を含めて4戦全勝。選手全員が一つにまとまっていてチームの「和」で戦っている雰囲気を強く感じます。もちろん戦い方も素晴らしいです。ヤクルトの主力選手に対してインサイドを上手く使って本来の打撃をさせなかった小林捕手のリード、そのリードにしっかり応えた投手陣。特にエース・菅野投手は2戦目にノーヒットノーランと圧巻の投球でした。打撃陣も坂本・長野・マギー選手は自分のタイミングでしっかりバットを振れていました。その中でこのシリーズのキーマンだったのは亀井選手ではないでしょうか。1戦目に代打で追加点の適時打、2戦目は貴重な追加点の2ランを放ちました。

 

 亀井選手は監督の辞任にチームで一番ショックを受けたかもしれません。現役時代に由伸監督と共に自主トレを行い、自身の調子が落ちた時にアドバイスを受けていました。常に背番号24の背中を追いかけていた気がします。師匠のような存在だった方が辞任を決め、負けたら終わりの短期決戦。1日でも長く同じユニフォームを着るためにも「なんとか自分のバットで決める」。そんな気持ちだったと思います。

 

 菅野投手も「監督と一日でも長く野球がしたい」とインタビューで話していました。由伸監督もベンチでガッツポーズをしたり、笑顔で本塁打を打った選手を出迎えたりするなど凄く良い表情で指揮をとっています。個人的なことですが、僕自身も現役時代に一緒にプレーさせて頂き、かわいがって頂いた恩師です。色々な感情が入り混じった特別な思いで試合を見てしまいますね。

 

 リーグ3連覇を飾った広島はチームを長年引っ張ってきた新井選手が今年で引退を表明をしています。「新井選手と一日も長く一緒に野球がしたい」と広島ナインは強い気持ちで巨人を迎え撃つでしょう。ファイナル・ステージは両球団の想いがぶつかり、1球たりとも目が離せない試合になると思います。

 

林 昌範(はやし・まさのり) 1983年9月19日、千葉県船橋市生まれの35歳。市立船橋高から01年ドラフト7巡目で巨人入団。06年には自身最多の62試合に登板するなど主に救援で活躍。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍した。11年に退団し、12年からDeNAに加入。昨オフに戦力外通告を受けて現役引退した。通算成績は421試合で22勝26敗22セーブ99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。