林昌範連載第27回 巨人だけじゃない…主力が大量退団のオリックスも生まれ変わるチャンス


   12月に入り、各球団の来季構想も着々と進んできました。選手達はこの時期になると、シーズン中以上に新聞やネットニュースでプロ野球の情報に目を止めます。やはりどの選手も「自分と同じポジションに来年は選手が入るのか?」と敏感になるのです。現役時代の僕自身も同じでした。主に救援で投げていましたが、右、左関係なくどの投手が加入するかという情報は常に気になっていました。ライバルが増えることは「負けたくない」というモチベーションになります。競争意識が生まれますし、チーム力の底上げにもつながります。

 

 今オフは巨人の補強が注目されています。広島から丸選手、西武から炭谷捕手をFAで獲得、オリックスを自由契約になった中島選手、新外国選手ビヤヌエバ選手も獲得しました。特に丸選手の加入は戦力アップと共に他の選手の大きな刺激になります。陽選手、長野選手、立岡選手、重信選手は中堅の定位置を争うわけですから、来季に向けて例年以上にモチベーションが上がっているのではないかと思います。

 

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 チーム内の競争意識という観点で巨人と同様に楽しみなのがオリックスです。現在のところメディアを通じて報じられている補強は新外国人内野手・メネセス選手ただ一人です。中心選手だった金子投手、西投手の退団が報じられ、野手陣も小谷野選手が今季限りで退団、中島選手も退団して巨人移籍と戦力ダウンのニュースが多いかもしれませんが、逆に若手にとってこれ以上のチャンスはありません。西村新監督の下、チームが生まれ変わるチャンスでもあります。自分も現役時代に体感しましたが、実力はもちろん運も非常に重要です。才能あふれる選手も出場機会に恵まれず、消えてしまったケースは少なくありません。

 

 オリックスは金子、西と両投手が退団した場合は山岡投手、田嶋投手がエースとしてチームを引っ張る立場になります。今年救援で結果を残した20歳の山本由伸投手も先発転向を志願していると報じられていますが、大ブレークする可能性があります。野手陣も吉田正尚選手、T-岡田選手、安達選手ら主力に加えて核になる選手の台頭が待ち望まれます。中島選手、小谷野選手が退団した右打者は特にチャンスです。DeNAから昨季途中で加入した白崎選手、24歳の武田選手、2年目の山足選手、ドラフト2位の亜大・頓宮選手らの中から何人の選手がレギュラーをつかむのか楽しみですね。

林 昌範(はやし・まさのり) 1983年9月19日、千葉県船橋市生まれの35歳。市立船橋高から01年ドラフト7巡目で巨人入団。06年には自身最多の62試合に登板するなど主に救援で活躍。08年オフにトレードで日本ハムへ移籍した。11年に退団し、12年からDeNAに加入。昨オフに戦力外通告を受けて現役引退した。通算成績は421試合で22勝26敗22セーブ99ホールド、防御率3・49。186センチ、80キロ。左投左打。家族はフリーアナウンサーの京子夫人と1男1女。